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井川香四郎 |
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ご隠居は福の神 |
(2024.5.15)二見時代小説648円2020年 |
ご隠居は福の神 |
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与太郎侍 |
日本橋新右衛門町のおたふく長屋。朝から住人が起き出してきて一軒の長屋の前で文句を言う。ガーガー、グーグー一際大きなイビキが聞こえてくる。イビキの張本人は長屋の住人から与太郎と呼ばれている気ままな浪人だ。与太郎は本当は小田原藩の支藩で江戸家老を務める武士なのだが、箱根山中で育ち、たまたま山を降りたら家老にさせられたので武家の窮屈な暮らしを嫌がって長屋住まいを続けていた。気持ちよく目覚めた与太郎はいつもの日課で町を歩き日本橋で遠くの富士に感嘆の声を上げた。その時、目の端に内儀風の女が目に入った。どうしたのかと尋ねると「この辺りに子返し天神はないか」という。江戸の地理に詳しくない与太郎は、道ゆく人に尋ねて、それが楓川神社だと知る。地元では胡散臭い神社として有名だった。与太郎は女と共に神社へ向かった。そこには風采の上がらない宮司と薄汚れた氏子が数人いた。宮司に事情を話した与太郎は、お絹と名乗った女が詳しい話を始めた。孝助という5歳になる孫が婿の兼蔵に連れて行かれてしまったという。娘は流行病で亡くなり、その葬儀の後に孝助が兼蔵に連れて行かれたのだ。孝助の居場所を霊感を使って探し出します、そのためには幾らかのお金が必要という宮司にお絹は実家から持参した大金を渡した。与太郎はこの神社に違和感を覚えながらも、孝助探しに一枚肌を脱ぐことになる(「子返し天神」より)(2023.8.21)集英社文庫660円2022年12月 |
与太郎侍 1与太郎侍 |
(2023.6.7)集英社文庫700円2022年8月 |